父・千葉邦夫は、奥羽山麓の山菜をこよなく愛しています。昔ながらの食材を大切に、わが家の正月用杵つき餅はまさに手作りそのものです。

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年末恒例「千葉家の餅つき」 2005年12月25日(日)

モチ米を炊く容器で、「こし器」といいます。おそらく、何十年と愛用されてきた代物と思います。
餅米は前日に研いで、十分に水分を吸わせます。一回に炊く量はおよそ3升。いざ餅つきがはじまると、これくらいの量でないとうまくつくことができません。

カマドにかけること約1時間30分、その間火の勢いを緩めることは出来ません。
火の番を命ぜられた長女と二女。ほっかぶりをしている長女はゲームに夢中でした。
炊き上がった餅米を、温度が冷めないうちにすばやくつぶします。実は、餅つきでもっともキツいのはこの作業です。すべての餅米をここでつぶさないと、出来上がりがとても悪くなります。
餅つき風景でよく見かける、杵を振り下ろすという作業は仕上げのようなもので、ここの「練る」作業で9割方餅に仕上げます。
最後の仕上げです。正確に数を数えたことはないですが、おそらく40〜50回くらいつくと思います。

写真は私とカミさんです。
計10回を交代でつきます。

写真は父と母です。
秋田市から遊びに見えた父のご友人です。ただ見てるだけではツマらないと、餅つきに参加しました。
板にのせられた3升のお餅。
お飾り用の丸餅を作る作業です。
昼食はもちろんつきたて餅のオンパレード。それぞれ思い思いの餅メニューに舌鼓を打ちます。
写真は三女が好きな雑煮。『どれくらい伸びるんだろう?』と試します。

二女が作った「チョコレート大福」と「りんご大福」は、まだまだ検討の余地がありそうです。
今年の餅米の量は、2斗と6升。重さにして40kgくらいでした。これを臼10回に分けてつきます。朝一番の火入れは午前5時。最後の臼は午後4時30分でした。文字通り一日がかりの大仕事です。まして今年は大雪、午後には雨交じりの冷たい雪に雷も加わりました。
夜にはヘトヘトになる恒例行事ですが、つきたての味を覚えてしまうとやめる気にはなりません。親類縁者からの『今年も美味しかった』のたよりも、励みのひとつですね。

次回は、千葉家伝統の「漬物」をご紹介します。ぜひお楽しみに!